鉄製のアングルを組んで壁一面の棚を作っていたが、扉付き収納にしようと家具屋さんを回ってみた。これといったものが見つからず、見本展示のユニット家具を見つけ、カタログでオーダーするとほぼ思い通りのものになると見積依頼。話にならないくらいの高額となったので、それじゃあ・・と作ってみることにした。
【基本構造】
・3段積み上げユニット
上段:扉付き天袋可動棚
中段:ガラス扉 可動棚
間接照明
下段:扉付き固定棚
引出し
・同一寸法ユニットの3列配置
既成のユニット家具と異なり幅木分を取り込み壁に密着する構造とした。
【完成構想図】
制作記
- 使用工具
- なくてはならないのがビスケットジョイナー。小物の組み立てはダボでやってきたが、位置決めの融通性や接着強度をみるとこれしかない。素人でも綺麗に仕上げることができるので万能電動工具だ。残念ながら日本では一般的ではない。
- 板の切断と穴掘り
- ビスケットを埋め込む穴掘りは結構な作業になる。その分強度は上がるがビスケットの消費量も上がる。
- 接着・組立
- 接着面にビスケットを埋め込み、接着剤を塗布して端金とFクランプで締め付ける。
- 下段ユニット完成・仮設置
- 扉に金具をつけて筐体に固定して1ユニット完成。仮設置してみる。申し分ない。あと8ユニットが待っている。
- 下段ユニット引出し
- 規格にあったスライドレールを調達し4段の引出しを作りユニットに組み込む。
- 中段ユニット
- 大きな箱に棚可変固定用ダボ穴と後ろの壁を作る。これは同じデザインで3ユニット。間接照明用の配線穴が違う程度。
- 間接照明の設置
- 端のユニット側面にコンセントを設置し、内面に配線を組み込みLED照明と結線。
- 上段ユニットの設置
- 高所作業と天井との隙間がほとんどないので、一人作業は辛い。
- ガラスの設置
- 指定サイズで蝶番(ちょうつがい)の穴加工をした強化ガラスが届いたので取り付けた。筐体側面に罫書いた位置に蝶番を固定するのだが穴誤差と木目の強度違いで微妙に高さが揃わない。ジグもなく面倒な調整をした。