大日如来坐像

 立体を多面体に変換したポリゴンで作られたリアルなペーパークラフトがあるのを見つけ、作ってみようとキットの本を購入し挑戦した。リアルさを出すにはより小さな平面をつなげる方が良いのだが、それは平面パーツを際限なく糊付けすることになる。本を手に取って中を見て、「マジかよ!」と絶句。秀逸なのは両面に印刷されており切り出したパーツは裏側でも把握できることだ。

雰囲気を出すために提灯などで装飾演出したが、荘厳でしょう!紙だよ!!
 ポリゴンの繋ぎ合わせはご覧の通り、狂気の沙汰の接着作業、しかもあまりにも切り口が多いので切断面はその都度同じ色で塗っていく。右は頭頂部内面、左は足の指。
オリジナルのままだと大きいモデルゆえ強度がなくベコベコ。そこで指先を除く全ての裏面に細川紙を短冊状にして裏打ちとして組立時に少しずつ貼り付けた。これでしっかりしたモデルになった。(裏打ちのハリボテを作った!ということになる)
宝冠と天冠台だけでも何日かかったことか・・・完成すると髻(もとどり)が隠れて凛々しい姿に。 単なるペーパークラフトではなくなってしまう域。気分はハリボテ仏師?

完成してみると、 
 ・・・まだ足りないものが。
 あとは「蓮華座」と「光背」が必要ですね。追加バージョンが出るか?

 お寺さんじゃなかなか全体を見せてはくれない。信仰の対象であって美術品のような鑑賞の対象ではないから。
 そこで、東博(上野の東京国立博物館)に行って現物をしっかり確認してきた。
 宝冠や瓔珞(ようらく:体に巻いたアクセサリー)は無いが、全体をくまなく見ることができた。
 これでハマって、仏像の解説書など買い込んで少しずつマニアックな沼に入りこんでしまったようだ。まじめな信仰もないのに、沼が深すぎ。